ウサギ・フェレット・ハムスター・モルモットの診察
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小動物の診察に関わること
小動物の治療は、犬猫と違い、継続的な血液検査ができなかったり、薬がなかったり、点滴や輸血ができなかったり、かなり制限があります。治療も当然必要ですが、時に、なぜ、体調が悪いのかを飼主が納得することの方が重要なことがあります。そういう意味では、細かい検査体制が必須です。
特殊な検査体制

(白血球の5分画測定可能な最上位機種)

(人間と同じ内臓の検査が可能)




① 血液検査
少ない血液でも検査可能な(小鳥の検査も可能)、特殊な血液検査機器を保持しています。
② 画像検査
小動物の心臓、腹部の検査のため、最上位機種のエコーを導入し、検査をしています。ハムスターの子宮頚がんの観察も可能です(動画掲載)。
③ 手術
小動物は、心拍数が300 bpmを超えるため、特殊な心電計がないと手術、検査はできません。当院は、500 bpmまで測定可能な心電計を2台保持し、手術、検査をしています。
④ 心電図
簡易心電図検査が可能
小動物の聴診
ウサギの心音
フェレットの心音
※閲覧する環境により再生されない可能性もあります。
スマホ・タブレットでは音が割れることがあります。
フェレットの疾患
耳ダニ、脾臓の疾患(腫大、血腫、腫瘍)、副腎の疾患、インスリノーマ、心臓病(大動脈狭窄、不整脈)、体表の腫瘍が多い。
① 耳ダニ
耳ダニ
② 脾臓の疾患



③ 心電図検査


簡易心電図検査
6lead心電計による手術
犬猫の手術は、通常は一般的な1lead心電計で管理するが、フェレットの手術は、犬猫のような高度なモニター管理ができないので、心電図だけはより複雑な6leadにより管理しています。
④ 大動脈逆流
フェレットは大動脈逆流が多い。この症例は、皮膚の腫瘤切除のため鎮静をかけた際に呼吸停止となって発見された。幸いにも回復したが、まったく症状がないため、フェレットの心疾患は怖い。
⑤ 副腎腫瘍
軽度腫大(長径約10mm)したフェレットの左副腎(陰部の腫れもあり)。当院では、投薬での治療を基本にしています。


⑥ インスリノーマ


⑦ 腎臓病(多発性のう胞腎)
エコーによる診断(黒い部分がのう胞)

多発性のう胞腎は、遺伝性疾患です。両側の腎臓に発生します。現在、明確な治療法はありませんが、状態を把握してあげるだけでも後悔はありません。発生後数年生存した症例もあります。当院では、現在、フェレットの多発性のう胞腎の遺伝子を調べています。ぜひご協力ください。
ウサギの疾患
歯科疾患(不正咬合)、生殖器疾患(未避妊雌の子宮蓄膿症・子宮頚がん・乳腺種、精巣腫瘍)、泌尿器疾患、皮膚の腫瘍、皮膚の寄生虫が多い。
① 歯科疾患

② 生殖器疾患
子宮体部の疾患
子宮頸部の腫瘍





③ 泌尿器疾患
内径4 mmの膀胱に、結晶がまっています。これが固まると下記の石になります。


④ 膿瘍・腫瘍

⑤ 皮膚の寄生虫


⑥ 心電図検査
Duranta
小さな心電計です。携帯電波で心電図データが送れるので、入院舎での心電図波形を、離れた場所で確認できます。
簡易心電図測定
⑦ 眼の疾患


ハムスターの疾患
頬袋脱、体表の腫瘍、生殖器疾患(未避妊雌の子宮頚がん・卵巣腫瘍)、直腸脱、心疾患、骨折(ケージに肢を挟んでの)が多い。
① 頬袋脱



② 体表の腫瘍

③ 生殖器疾患
子宮頚部の腫瘍


④ 直腸脱

⑤ 心疾患

⑥ 骨折(ケージに挟んでの)


⑦ 眼の疾患

ハムスターの眼が突出した場合、腫瘍や緑内障を疑う。
緑内障の場合、両眼が発症するケースが多い。